2016年9月28日水曜日

出会いの意味

ツイッター等で、「自分の人生が一つの物語だとすれば、一生の中で出会う人達は、皆その物語を構築する重要な登場人物である。仮に、どんなに悪役や脇役に見える人がいたとしても、それぞれの登場人物には大切な役回りがある。誰一人欠けてはいけない」という言葉が引用されているのをよく見かけます。

これは、私が初めて上梓した2010年の書籍『グーグルで必要なことは、みんなソニーが教えてくれた』(新潮社)の「エピローグ」に書いた一文なのですが、実際、本当にそう思います。ネットをみていたら、根拠は不明ですが、「人生80年として、何らかの接点を持つ人が30,000人。 同じ学校や職場、近所の人が3,000人。親しく会話を持つ人が300人。友人と呼べる人が30人。親友と呼べる人が3人」という記事がありました。もちろん、人によってこれよりも多かったり少なかったりするわけでしょうが、いずれにせよ、今現在の地球の人口が73億人といわれる中にあって、生涯で出会える人は非常に限られているわけで、出会いの確率は天文学的に低いわけです。

「人生は出会いが全て」ともいいますが、日本語には「袖振り合うも多生の縁」や「一期一会」という言葉もあります。いい人との出会いに恵まれれば人生は豊かになるでしょうし、悪い出会いで人生を狂わせてしまうこともあるでしょう。いい出会いも悪い出会いも、自分の人生における出会いの意味を謙虚に受け止めながら、充実した人生を送りたいものです。

(* こちらの話は、9月から新たにスタートしたネットメディアmineにフルバージョンを寄稿しています。よろしかったらご覧ください)