2015年4月5日日曜日

ルミネ動画炎上事件

先日、ルミネがYouTubeに公開した「働く女性たちを応援するスペシャルムービー」と題したプロモーション動画が大炎上し、不買運動にまで発展しました。公開された二本の動画は即座に非公開となり、ルミネも謝罪に追い込まれました。

ところで、業態にもよりますが、商売の世界では、メーカー、流通、顧客のパワーバランスが時代と共に変遷してきました。ユニークで強い商品を持っていれば当然メーカーが強い立場に立てます。

家電の世界でいえば、昔のソニーがそうでしたし、今のアップルがそうです。しかし、デジタル家電の時代になって、多くのメーカーが似たような競合商品ばかり作るようになると、流通の立場が一気に強まりました。そしてその後、ネットが普及して、今や顧客が最も強い時代になったといえます。

購入商品や店の対応が気に入らないと、ツイッターやフェイスブックなどのソーシャルメディアに顧客がさまざまな書き込みを行い、それが瞬く間に拡散していきます。メーカーや流通各社は顧客の不満への対応を誤ると、たちまち商品の悪評が過度に広まったり、ブラック企業のレッテルを貼られてしまいます。実店舗を展開する小売業は、ネット通販の拡大でいわゆる「ショールーミング化」への対応にも苦慮しています。

ネットインフラが発達し個人の力がエンパワーされる素晴らしい時代ですが、商売の舵取りは難しくなる一方です。迷った時には「顧客満足」の原点に戻ることを忘れないようにしたいと思います。