2011年10月31日月曜日

日本再発見

ソニー、グーグルと、ずっと日本の外に目が向いた人生を送って来ましたが、「Made in Japan、Made by Japaneseを世界へ」というコンセプトでALEXCIOUSというサイトを作ってから、日本全国を飛び回り、日々、あらためて自分の祖国日本を再発見するような毎日を送っています。

私の仮説は、

① 日本には世界に通用する優れた作り手は沢山いる(職人、匠、クリエイター、デザイナー、アニメーター、エンジニア、、、) ② しかし、一方で、グローバルにビジネスを演出できるプロデューサーが極端に少ない ③ 結果的に、①の優れたタレントや、アウトプットが、世界の人の目に触れることなく、国内のどこかで人知れず全国区にすらならずに埋もれている ④ したがって、ロングテールに埋もれている逸材(人、モノ、サービス、etc.)を掘り起こして、②の部分と組み合わせれば、昨日まで国内でローカルでニッチだったものが、いきなり世界デビュー、メジャーデビューを果たせるかもしれない、今は、そういうことがインターネットやクラウドの力をフル活用することによって可能

というもので、この仮説を証明して行く場としてALEXCIOUSを作りました。日本人は歴史的に自分達が生み出したものの価値を過小評価する傾向があり、逆に海外の人の方がその価値に先に気が付いて上手に事業化してしまったりします。

20世紀の経済モデルがさまざまな形で破綻し始めていますが、我々日本人が自らの手で、日本の優れた点を再認識して、クラウドなどの先端テクノロジーを使いながら21世紀の新しい経済モデルを生み出し、外貨を稼ぐ取り組みをやって行かねばならないと決意しています。

2011年10月11日火曜日

Goodbye, Steve Jobs

少しタイミングが遅くなったが、Steve Jobsへの追悼文です。

アップルを退任した時に、いよいよかな、と覚悟はあったが、やはりあっという間だった。大勢の人達が追悼のメッセージを発信しているけれども、私も小文を付け加えたい。

Steveとは、直接、間接にさまざまな接点があった。正確には覚えていないが、2003年か、2004年、まだソニーに居た頃に、彼の自宅を訪ねたこともある。直接対面したのは、結局その時が最後。豪邸が建ち並ぶPalo Altoの中では、特に豪勢でもないごくごく普通の家だった。奥さんや子供達に優しく接する彼の夫であり父親の面も垣間見た。

もともと、彼は盛田昭夫さんと仲がよく、また盛田さんのことを心の底から尊敬していた。アップルの目標はソニーだ、と公言していた時期もあった。iPodを作った時にソニーや盛田さんに敬意を表して、「21世紀のウォークマン」と表現したこともあった。

以下は彼が如何に盛田さんを慕ってたかということを物語るYouTubeで見つけたビデオ。冒頭の部分だ。会場で素人の方が撮っているものと思われるので映像や音は悪いが、盛田さんが亡くなった直後のアップルの新製品発表の会場の様子だ。


今やその彼もいなくなってしまった。

むかしソニーは「モルモット」と呼ばれていた。誰もやらないことにチャレンジし続けるスピリットを表現したものだ。まさに "stay hungry stay foolish"の精神。

天国で再会しているとすれば、二人は何を語り合っているのだろうか。。。