2010年12月31日金曜日

Last day of 2010

2010年も後数時間で終わる。個人的には、今年は変化の多い刺激的な年だった。年明けは、まったく想定外の緊急入院、手術から始まった。日本の医療や医療行政を実体験する貴重な機会ともなった。幸い、全快してその後は非常に健康な一年であったが、4月末にはグーグルを退社し、起業の準備を始めた。同時に、出版を志し、7月、8月の2カ月で書き下ろしの原稿を仕上げた。その後、予定通り、11月20日に新潮社より発行。一カ月で5刷まで行った。起業の方も順調に準備が進み、こちらも予定通り、10月から正式に新会社の操業を開始。この間、いくつかの講演や、BSフジ、BS TBSなどの番組への出演、田原総一朗さんとのUstream Live等の機会にも恵まれた。横浜から都内への転居も実行したので、本当に慌ただしい一年となったが、人生の新たな章に進む為の準備の年だったように思う。大勢の素晴らしい方々との出会いにも恵まれ、また、twitterやblogコメント等でもいろんな皆さんのメッセージに励まされた。

一年間、ありがとうございました。来年も、皆様に取りまして素晴らしい年になりますことをお祈り致します。いい年をお迎え下さい。

2010年12月9日木曜日

ソニーという生き方、グーグルという生き方

今週、ソニー出身で現在は起業しておられる方と懇談していたときに、「ソニーっていうのは生き方のことだと思う。『ソニー』という生き方」という話をしておられて、まさにその通りだな、と思った。それは、私流に解釈すると、「新しいもの好き、チャレンジ精神満載、Risk taker、ノリがいい、フットワーク抜群、明るい(盛田さんがよくネアカという言葉を使っていた)、日本人としてのアイデンティティにこだわる、国際人としての視野と見識がある、Happy Surpriseが好き、人を喜ばせたり驚かせるのが好き、我が道を行く、自由人、技術が大好き、好奇心旺盛、分け隔てがない、人のやらなことをやりたがる、一番が好き、生意気、異端、etc.」といったような生きざまであると思う。

Googleでは自分達のカルチャのことをGoogly、Googlienessなどと呼ぶ。Google時代にその意味を別の英単語を並べ立てて考えたことがあるが、以下のようなものだ。

innovative, cooperative, welcoming, ego-less, reasonable, good judgment, helpful, apolitical, non-hierarchical, fast moving, volunteer, team-oriented, collaborative, not title-conscious, open, transparent, forthright, committed, hard working, fun-loving, talented, smart, interactive, responsive, practical, thoughtful, quirky, humble, responsible, trustworthy, user-oriented, big ideas, radically hopeful and international

これらは同じようなものだと思う。その人がソニーやグーグルに居ても居なくても、縁があってもなくても、世の中には「ソニーな人」、「グーグルな人」はたくさんいると思う。そういう人達と一緒に仕事をして行きたいと思う。

2010年11月29日月曜日

残念!「龍馬伝」

今年は、NHKの大河ドラマを何年振りか、何十年か振りにまじめに見た。保守本流の親父に育てられたので、子供の頃、家で映っているテレビは大概NHKであることが多く、日曜日には大河ドラマを家族で見るような家庭だったが(笑)、それもはるか遠い昔の話になってしまった。さて、何かと話題の多かった「龍馬伝」であったが、昨日が最終回であった。「龍馬」という日本人に人気の高いテーマを扱ったこともあるが、ドラマとしての内容や、配役、画作り、音楽等、非常にいい作品に仕上がっていて、一年間とても楽しみに見続けた。特に龍馬の暗殺シーンは、一年続いたこのドラマの最大のクライマックスでもあり、諸説ある龍馬暗殺をこのドラマでどう描くのかは初回から楽しみにしていた。このドラマはまさにこの最後のシーンを盛り上げる為に一年間引っ張ってきたとも言えるのである。しかし、大変残念なことに、総合テレビでの放送分については、まさにそのシーンの瞬間、愛媛県知事選の選挙速報のテロップが流され、その肝心のシーンが台無しになってしまった。この件を思わず反射的にtwitterでつぶやいてしまったら、賛否両論あるようなので、少し補足しておく。こんなことに熱くなること自体、大人げない、と思われてしまいそうだが、この件の受け止め方は、どれだけこのドラマに入れ込んでいたか、によっても人によってまったく違うと思う。私が瞬間的に感じたのは以下の3点である。
  1. そもそもこのテロップは全国に速報で流さねばならないような一刻を争うような情報なのか?
  2. 一年間この作品を真剣に作ってきた制作側や熱演した俳優の人達に対してあまりにも心ない無神経な所作ではないのか?
  3. 一年間このドラマを楽しみにして最終回の最大のクライマックスを固唾を呑んで見ていた視聴者に対する配慮はないのか?
課題山積の現在の世相においては、取るに足りない一件だったのかもしれないが、一年という長い期間、このドラマに関連し続けた作り手側と受け手側の大勢の人達に想いを巡らすと、「物作り」という世界に身を置いていた立場からも、ただ一笑に付して片付けていいような問題にも思えなかったのである。

龍馬伝最終回、龍馬暗殺シーンに当選確実テロップ → NHKに非難殺到 ...

2010年11月26日金曜日

クリスマスイルミネーション

オフィスの近くのクリスマスイルミネーション。きれいだったので思わず。。。
Have a nice weekend!




2010年11月23日火曜日

わくわくドキドキ

プロダクツを生み出すのも、本を出すのも感覚には近いものがある。自分の魂を込めて物を世に送り出すのには信念と覚悟がいる。それが大勢の人達の支持を得られればやはり素直に嬉しい。そしてそこからまた次の行動に繋がるエネルギーをもらうのだ。ソニー時代、新商品を出すたびに、発売日にはハヤる気持ちで店を回った。本を出して、その感覚をまた思い出した。



近くの本屋で「もしドラ」に次いで売れ筋2位になってました


2010年11月22日月曜日

イリノイ大学日本同窓会

昨日は、イリノイ大学日本同窓会主催の講演会に御招待いただきました。若い同窓生のお仲間の楽天の入社一年目の社員の皆さん等も集まってくれて賑やかで楽しい会となりました。本会の労を取っていただいた小峰会長や、古市副会長をはじめとしたスタッフの皆様に心から御礼申し上げます。古市先生には研究室の学生の皆さんの御尽力でUstライブもやっていただきました。ありがとうございました。以下、Japan Illini Clubのホームページを紹介しておきます。今後もこの会の発展をお祈り致します。

http://www.illini-club.jp/

帰りに品川駅の本屋に立ち寄ってチェック入れてみました(笑)。


以下、伊藤洋一さんのブログエントリーです。取り上げていただきありがとうございます。

http://arfaetha.jp/ycaster/diary/post_1187.html

2010年11月20日土曜日

講演二件

今週末は頼まれた講演が二件入っている。今日の午後は新宿で朝日カルチャーセンターから頼まれたもの、明日は九段下でイリノイ大学日本同窓会主催のものだ。イノベーションや日本の転換に関してがテーマなので、今回の本にも書いたことを抜粋してお話ししようかと思う。とにかく、今、日本は変わらなければならない、ということをあらゆる機会を使って主張して行きたいと思います。


以下、拙著についても引用いただいた小飼弾さんのエントリーです。

2010年11月16日火曜日

Dentsu Digital Summit

本日は、電通さんのデジタルサミットというイベントでのキーノートスピーチを御依頼いただき、今の自分には場違いかとも思いましたが、お世話になった御恩もあるのでお邪魔してお話しをさせていただきました。登壇されている方々のお話を拝聴しながら、日本にも優れたデジタルマーケッターの方々がいらっしゃるのがよくわかりとても勉強になりました。週末から体調を壊してしまっていて具合が悪く、懇親会の途中で失礼したのですが、家に着くと本の見本が届いていました。電子書籍の時代とはいえ、やはり初めて書き上げた本が実際に仕上がってみると感動がありますね。この本を出すにあたり、新潮社の私市さん、郡司さん、アテナ・ブレインズの福田さんにはとてもお世話になりました。また、お名前は控えますが、他にも大勢の皆様のご協力、ご支援をいただきました。この場を借りて厚く御礼申し上げます。18日が配本で22日位から書店に並ぶようです。「今こそ日本は変わらなければならない」、「そのためには我々一人一人が変わらなければならない」という思いを込めて書いた本です。よろしければ是非ご覧ください。

2010年11月11日木曜日

公式サイト オープン

本日より、このサイトを立ち上げて、公私にわたるさまざまなメッセージを発信して行くことに致しましたのでどうかよろしくお願い致します。

早速ですが、グーグルを4月末に退社した後、新規事業創業の準備を始めて、このたび、「アレックス株式会社」という新会社を創業致しました。この会社設立の背景や事業内容等については、おいおいこのブログでもご紹介して参りたいと思います。

最初から宣伝めいて恐縮ですが、本日11日(木)、以下の番組の収録があり、内容が17:20頃からUstream中継されるようですのでお知らせしておきます。オンエアは12月になるようです。

「Turning Point 賢者の選択」


また、今月、22日に新潮社より下記の本が出版されることになりました。

「グーグルで必要なことは、みんなソニーが教えてくれた」

逆説的なタイトルですが、私のこれまでのチャレンジをまとめてみました。左にアマゾンへのリンクを付けておきますが、目次は以下の通りです。よろしければ是非ご覧になってみて下さい。

[目次]

プロローグ

第一章 さらばソニー
品川を去った日/ソニーの凋落/失われたガバナンス――コネクトカンパニー/アップルに頭を下げろ/さらば愛するソニー

第二章 グーグルに出会う
ハローワーク/会社設立/一本の老木/ 突然の電話/初めて会ったグーグラー/ まるでトライアウトだな

第三章 ソニーからキャリアを始めた理由
外資には絶対に行かない/エンジニアの目つきが違った/自由闊達な社風/盛田昭夫にあこがれる/スティーブ・ジョブズが尊敬した日本人/ビジョンこそすべて/ 厚木配属/「ソニーは遅れている」

第四章 アメリカ留学
初めてのアメリカ/二度目の留学/ カリフォルニア工科大学/三時間短眠法/ローズボウルのスコアボード/妻の涙/留学が自分にもたらしたもの/ソニーに育ててもらった

第五章 VAIO創業
情報スーパーハイウェイ/P1プロジェクト――ネットワークに参入せよ/世界で最もつまらなくて儲からないビジネス/まず日本で一番になるぞ/非常識なパソコン/潮目が変わった/ディスプレイ社内調達を切る/上司にやめろと言われてもやめるな/デスクトップ流とノートブック流/二年で黒字化

第六章 コクーンとスゴ録のチャレンジ
大崎テレビ村/カンパニーを浮上させよ/先輩部下との決裂/カルロス・ゴーンを訪ねる/コンピュータとしてのテレビを作る/成長する家電/シンフォニー・プロジェクトの不協和音/DIGAを粉砕せよ/ソニーショップの奮闘/ラムを食いちぎれ/ソニーショック/出せば売れる?/思わぬ伏兵/混乱の始まり

第七章 ウォークマンがiPodに負けた日
最後のチャレンジ/アップルの脅威/ソニーを変えたい/二人のプレジデント/大事なのは生態系だ/iPod nanoをぶつけられる/一斉退陣

第八章 グーグルの何が凄いのか
グーグルに入社する/日本の会社は勝てない/急成長の秘密/グーグルが見つけた一〇の事実/不可能を可能にする生態系/二〇%ルール/自分より優秀な人材を採用せよ

第九章 クラウド時代のワークスタイル
クラウド・コンピューティングとは/クラウド――ストレスフリーのコンピュータ環境/  銀行に預金するのは危険か/世界に「コンピュータ」は五つあれば足りる?/使ったモノ勝ち/雲を覗く窓/カジュアルでフラットなワークスタイルが決め手

第十章 グーグルでの日々
日本法人のチャレンジ/ニューイヤー・キックオフ・ミーティング/「魔法をぶち壊した」新しい広告/素晴らしき仲間達/ありがとう、グーグル

第十一章 グローバル時代のビジネスマインドと日本の役割
日本人の完璧主義が足を引っ張る/グーグルのFind itFix it/鎖国文化とガラパゴスマインド/大企業幕藩体制の崩壊/現在価値と将来価値/初めから世界市場を視野に大きく羽ばたこう/ネクタイを外して人生を楽しむ

エピローグ


本日は、ご挨拶というところですが、どうかよろしくお願い致します。